札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「【筋肥大】パーシャルレップ法とは? 筋肉量増加を促す筋トレ方法について」というタイトルで記事を書いていきます。
はじめに
筋肥大、つまり「筋肉量増加」を促進する (とされている) トレーニングテクニックには、実に様々な種類が存在しますが、その中の1つに「パーシャルレップ法」と呼ばれるものがあります。
パーシャルは「部分的」レップは「反復」を意味しており、日本語では「部分的な反復法」とでも言いましょうか。
「全可動域でのセットで限界が来たら、動かす範囲を制限してでもさらに繰り返す」というトレーニングテクニックで、例えば腕立て伏せを例に取ると、まずは肘をしっかり曲げる & 伸ばす ⇨ 限界が来たら下半分だけ (または上半分だけ) で動作を行う、という方法になります。
要は「部分的にでも反復することで、追加の刺激を与え、対象筋をオールアウトさせ、大きな効果を狙う」これがパーシャルレップ法です。
先述した通り、パーシャルレップ法は「限界が来たら」という前提があるため、最初から取り入れることは基本的になく、通常はそのエクササイズの最終セットのみに採用されます。
1セット目:全可動域での腕立て伏せ 10回
2セット目:全可動域での腕立て伏せ 10回
3セット目:全可動域での腕立て伏せ 10回 ⇨ パーシャルレップ法で8回
このような流れです。
パーシャルレップ法がトレーニングの効果に及ぼす影響
Resistance training beyond momentary failure: The effects of lengthened supersets on muscle hypertrophy in the gastrocnemius
研究内容をザックリ書き出します。
トレーニング経験のない成人男性を対象に、週2回の頻度で10週間、片脚によるカーフレイズを実施した。
被験者の脚は、片方ずつ「限界まで」と「パーシャルレップ」2つの違う条件に分けられた。
研究前後で、腓腹筋の厚みがどのように変化するのかを調べた。
限界まで | パーシャルレップ | |
腓腹筋の厚み | + 6.7% | + 9.6% |
結果、腓腹筋の厚みは、限界までの条件脚よりもパーシャルレップの条件脚の方で有意に増加した。
この研究では、トレーニング経験のない成人男性を対象に、各脚ごとで条件を変え、片脚によるカーフレイズを実施しています。
カーフレイズは、いわゆる「爪先立ちエクササイズ」のことで、ふくらはぎの筋肉 (腓腹筋) を鍛えることが可能です。
トレーニングの大まかな流れですが、
① まずは左脚で、全可動域での (踵をしっかり上げ下げする) カーフレイズを行う。
② 限界が来たらそこで終了。
③ 今度は右脚で、全可動域での (踵をしっかり上げ下げする) カーフレイズを行う。
④ 限界が来たら、続けて下半分で (踵をしっかり上げられなくてもOK) カーフレイズを行う。
⑤ もう動かせなくなったら終了。
このような感じだと捉えていただければ、大きな問題はないかと思います。
そして結果ですが「腓腹筋は、限界までの条件脚よりもパーシャルレップの条件脚の方で有意に肥大した」とのことです。
感想
絶対というわけではありませんし、若干誤解を招く表現かもしれませんが、基本的にトレーニングの効果は、追い込むほど大きくなる傾向があります。
先ほど紹介した研究では「ボリューム」と言って、重さ・回数・セット数を掛け合わせた「トータルの挙上重量」も記録されているのですが、限界までの条件脚は「80,417kg」だったのに対して、パーシャルレップの条件脚は「145,141kg」と、ほぼ倍近い差が出ていたみたいです。
また、筋肉が伸ばされた (ストレッチがかかった) 状態でのトレーニングは、そうでないトレーニングと比較して、こちらも効果が大きくなるとの報告がなされており、その2点を考慮すると、まさに予想通りの結論になりました。
※ パーシャルレップは「カーフレイズの下半分」で行うように指示されていましたが、ここは腓腹筋がストレッチされるポジションです。
個人的な話ですが、自身のトレーニング・お客様へのトレーニング指導ともに、全可動域でエクササイズを実施することを心がけている関係で、パーシャルレップ法を取り入れることはまずありません。
しかし、パーシャルレップ法は、筋肉量増加を促進するトレーニングテクニックの1つとして間違いなさそうですので、タイミングを見て挑戦してみるのも面白いかもしれません。
最後に
今回は「【筋肥大】パーシャルレップ法とは? 筋肉量増加を促す筋トレ方法について」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。