札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
先日、お客様から「有酸素運動をすると、筋肉が落ちるって本当ですか?」とのご質問をいただきました。
今回は「【筋分解】有酸素運動で筋肉が落ちるって本当? それとも嘘?」というタイトルで記事を書いていきます。
結論
結論からお伝えしますが、有酸素運動で筋肉が落ちることは、基本「ない」と思っていただいてOKです。
このテーマについては、少し間違った情報が出回っている感を感じますので、詳しく解説していきます。
筋肉をつけるためには
まず、どんな目的であれ筋肉をつけるためには、日常生活よりも大きな負荷 = 刺激を加える必要があります。
日常生活よりも大きな負荷 = 過負荷が筋肉に加わることで、その環境に対しての適応が起こるわけです。
大きな負荷が加わる環境に身を置けば筋肉は強く逞しく発達していき、逆に小さな負荷しか加わらない環境に身を置けば筋肉はどんどん萎縮していきます。
よって、バーベルやダンベルなどのウエイトを扱ういわゆる「筋トレ」は、筋肉をつけるうえで必須ではありません。
バーベルやダンベルなどのウエイトを扱うことで「安全、かつ効果的に大きな負荷を加えることができる」というだけで、サッカーやバスケなど他のスポーツでも、筋肉をつけることは十分に可能です (限界はありますが) 。
実際、一般的には有酸素運動として知られるエアロバイクでも、定期的な運動経験のない被験者においては、20歳の若年・74歳の高齢に関係なく、大腿四頭筋が肥大した = 筋肉がついたとの報告がなされています (1) 。
筋肉の増減は至ってシンプルで、以下の4点を覚えていただければ何1つ問題ありません。
① 大きな負荷が加わる ⇨ 筋肉がつく
② 小さな負荷しか加わらない ⇨ 筋肉が落ちる
③ 筋トレは、大きな負荷を加える手段の1つ
④ 大きな負荷が加わるのであれば、筋トレ以外の運動でも筋肉はつく
※ 厳密には栄養状況なども関係しますが、話が脱線するため割愛します。
有酸素運動で筋肉が落ちる?
冒頭で『お客様から「有酸素運動をすると、筋肉が落ちるって本当ですか?」とのご質問をいただきました』とお伝えしましたが、この手の疑問はこの方が初めてではありません。
これまで何人もの方から、同じご質問をいただいています。
では、なぜこのような情報が出回っているのかというと、全くもって個人的な見解ですが、おそらく「interference effect」が関係しているはずです。
interference effect (インターフェレンス エフェクト) は「interference phenomenon (インターフェレンス フェノメノン) 」とも呼ばれており、日本語だと「干渉効果」「干渉現象」と訳されます。
筋トレと有酸素運動を同時に実施する「コンカレントトレーニング」は、筋トレのみの実施と比較して、その効果 (筋肉量・筋力・パワーの増加) が阻害されるとの報告が以前からなされており、2022年に公開されたメタアナリシスによると、現にその可能性が示唆されたようです (2) 。
つまり、
・筋トレのみの実施 → 筋肉は「100」つく
・コンカレントトレーニングの実施 (筋トレ + 有酸素運動) → 筋肉は「95」つく
要は「有酸素運動は、筋トレの効果に悪影響を及ぼすかもしれない」とお考えいただければ大丈夫かと思います。
そして、これがどこかで曲解・誤解され「有酸素運動をすると、筋肉が落ちる」に辿り着いたのでしょう。
一方で「有酸素運動をしたことで、筋肉が落ちた (気がする) 」というお客様もいらっしゃいました。
しかし、彼らから具体的な生活リズムを聞く限り、これに関しては「有酸素運動を実施した ⇨ 筋肉が落ちた」ではなく「有酸素運動を実施した ⇨ 筋トレの質が下がった (強度・頻度・時間が減った) ⇨ 筋肉が落ちた」が正確な流れな印象を受けます。
「筋肉が落ちた」の根本たる原因は「負荷の減少」であり、そうなった理由に「有酸素運動を実施した」が挙げられる感じです。
最後に
今回は「【筋分解】有酸素運動で筋肉が落ちるって本当? それとも嘘?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
あとがき
このブログをもって、とうとう200記事目を達成しました。
閲覧数も徐々に伸びており、また会員様も少しずつ増えており、嬉しい日々が続いています。
「とりあえず200記事くらいまでは、ほぼ毎日更新のペースで、これからもトレーニングや食事についての役に立つ情報をシェアしていこう」と、100記事目を達成したときは考えていたのですが、もう少し延長して、300記事くらいまでは続けていく予定です。
改めて、初心者向けスポーツジム フィットメソッドをよろしくお願いいたします。
参考文献
(1) Aerobic exercise training induces skeletal muscle hypertrophy and age-dependent adaptations in myofiber function in young and older men
(2) The Effects of Concurrent Aerobic and Strength Training on Muscle Fiber Hypertrophy: A Systematic Review and Meta-Analysis
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