札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
先日、お客様から「以前通っていたパーソナルジムでは、指導の初期にFMSを実施していたんですけど、ここでは取り入れていないのでしょうか?」とのご質問をいただきました。
今回は「ファンクショナル・ムーブメント・スクリーンとは? “FMS” の必要性」というタイトルで記事を書いていきます。
FMSとは?
まず、FMSとは「ファンクショナル・ムーブメント・スクリーン」英語では「Functional Movement Screen」と書き、そのまま「エフ・エム・エス」と読む、身体が機能的に動くかどうかをチェックする、つまり体系化・マニュアル化された「体力測定」のようなものになります。
おそらく皆様も、学生時代にソフトボール投げの距離とか、100M走のタイムとかを調べたご経験があるかと思いますが、まさにあんな感じです。
詳しくは上に添付した動画をご覧いただきたいのですが、FMSは全部で7種類のテスト項目から構成されており、それぞれに「0 〜 3」の点数が設けられています。
定められた基準を越えれば点数は高くなり、定められた基準を下回れば点数は低くなり、言うなればゲーム感覚で身体・体力レベルを知ることが可能です。
FMSのデメリット
先述した通り、FMSはゲーム感覚で身体・体力レベルを知ることが可能であり、パーソナルジム側としてはそこで得られた情報を元に効果的なメニューの作成・プログラムの提供など指導に役立てたり、お客様側としては自身の状態・得意不得意などを把握し運動の重要性を再認識したり、実施するにあたってはこのようにいくつかのメリットが考えられます。
しかし、当ジムではFMSをある理由から取り入れていません。
それは「FMSを行うことで手に入る情報は、FMSを行わなくとも手に入る情報であるため」です。
FMSは全部で7種類のテスト項目から構成されているわけですが、それらを見る限りメインとなる評価は「柔軟性」です。
よって、FMSは「動作の巧緻性や安定性をはじめ、主に柔軟性をチェックする体力測定」と言っても過言ではないでしょう。
上の写真は、FMSを構成する7種類のテスト項目を表したものですが、例えば左下の「アクティブ・ストレート・レッグレイズ」では、ハムストリングスや股関節周辺の硬さを調べることができます。
床に寝そべり片脚を上に持ち上げ、くるぶしが垂直に立てたバーを越えたら3点、、、みたいに点数をつける流れです。
しかし、ハムストリングスや股関節周辺の硬さは、アクティブ・ストレート・レッグレイズ以外でも判断可能で、当ジムではウォームアップに「レッグスイング」と呼ばれる、脚を振り子のように大きく振るエクササイズを組み込んでいるのですが、それを行えばその方の柔軟性はほぼわかります。
つまり「FMSを行うことで手に入る情報は、FMSを行わなくとも手に入る情報である」言い換えると「アクティブ・ストレート・レッグレイズで知り得る情報 (ハムストリングスや股関節周辺の柔軟性) は、そもそもウォームアップに組み込まれたレッグスイングでも知り得る情報である」ということです。
少し言葉が強くなりますが、FMSを行うことで手に入る情報には「特別性がない」と感じるのです。
そして、理解しやすい例としてここではアクティブ・ストレート・レッグレイズを紹介しましたが、これ以外のテスト項目にも上記の内容は当てはまります。
とした場合、30 〜 60分近い時間を割いてまで、FMSを実施するメリットがあまり思い浮かばなく、このような理由から当ジムではFMSを取り入れていません。
最後に
今回は「ファンクショナル・ムーブメント・スクリーンとは? “FMS” の必要性」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
もっとも、ここまでの話を聞くと当ジムではFMSに対してかなり否定的な立場にいるような印象を受けられる方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。
FMSは「ゲーム感覚で身体・体力レベルを知ることが可能」な体力測定に間違いないため、お客様側としてはその後のスポーツに応用したり、トレーニングのモチベーションアップにも繋げられることでしょう。
しかし、パーソナルトレーニングは一般的に時間単位制であり、その限られた時間の中で最大限有意義な指導に当たろうとすると、やはりFMSの優先順位を上げることはできません。
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。