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トレーニング

フル vs. パラレル vs. ハーフ スクワットのしゃがむ深さにおける効果の違い

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

トレーニー & トレーナーの間でたびたび起こる議論の1つに「スクワットのしゃがむ深さ」があります。

扱う重さが軽くなったとしても深くしゃがむに越したことはない、と考える方もいれば、しゃがむ深さが浅くなったとしても重さを扱うに越したことはない、と考える方もいて、どちらの意見を聞くべきか悩むところではないのでしょうか?

今回は「フル vs. パラレル vs. ハーフ スクワットのしゃがむ深さにおける効果の違い」というタイトルで記事を書いていきます。

結論

最初に結論からお伝えしますが、スクワットでは扱う重さが軽くなったとしても深くしゃがむに越したことはありません。

以下がその理由と解説です。

フル vs. パラレル vs. ハーフ

Full squat produces greater neuromuscular and functional adaptations and lower pain than partial squats after prolonged resistance training

この研究では、過去半年間に渡ってトレーニング経験を有する若年男性を対象に「フルスクワットグループ」「パラレルスクワットグループ」「ハーフスクワットグループ」のいずれかに分け、週2回の頻度で10週間のスクワットプログラムを実施し、筋力や機能的パフォーマンスにどのような影響が及ぶのかについてを調べています。

各スクワットの条件は下記の通りで、

・フルスクワット:太ももの後面がふくらはぎとくっつくまでしゃがむ
・パラレルスクワット:太ももが床と平行になるまでしゃがむ
・ハーフスクワット:膝関節角度が90度になるまでしゃがむ

深さはフル > パラレル > ハーフの順です。

グループで異なるのは「どこまでしゃがむか?」だけであり、同じ相対負荷60 〜 80%1RM、セット間休憩時間4分、4 〜 8回、4 〜 5セット行いました。

なお「コントロールグループ」も用意されており、時系列を左から右に表すと、

研究開始前筋力や機能的パフォーマンスを測定研究開始10週間後、筋力や機能的パフォーマンスを測定
3つのスクワットグループトレーニングスクワットプログラム
コントロールグループトレーニングトレーニング中断

こんな感じになります。


< 結果 >

まずは筋力(スクワット最大挙上重量)の変化です。

フルスクワット重量パラレススクワット重量ハーフスクワット重量
フルグループ+ 16.4%+ 13.1%+ 11.9%
パラレルグループ+ 10.3%+ 13.5%+ 10.1%
ハーフグループ+ 2.7%+ 3.6%+ 7.0%
コントロールグループ− 8.1%− 8.6%− 13.5%

どのスクワットグループもフル・パラレル・ハーフ、3つのパターンにて最大挙上重量を測定しており、しゃがむ深さが深いプログラムほど大きく向上したようです。

唯一コントロールグループは最大挙上重量の低下が見られますが、これは単純にトレーニングの中断によって刺激が入らなかったためでしょう。

次、機能的パフォーマンスの変化です。

垂直跳び20m走
フルグループ+ 12.85%− 2.37%
パラレルグループ+ 9.12%− 1.01%
ハーフグループ+ 5.31%± 0%
コントロールグループ− 3.47%+ 171%

垂直跳びの向上はフルがパラレルおよびハーフよりも優れ、20m走はフルおよびパラレルで改善が認められた一方ハーフでは変わりませんでした。
※ 20m走の「マイナス」はタイムが縮んだ = 速くなった「プラス」はタイムが落ちた = 遅くなった、の意味です。

また、関節や筋における痛み・こわばり等も数値化されており、フルおよびパラレルよりもハーフで症状は悪く、トレーニングを中断した場合でのみ回復が確認できます。

痛みやこわばり等
フルグループやや悪化
パラレルグループやや悪化
ハーフグループ大きく悪化
コントロールグループ好転

筋肉量(筋断面積とか)に関しては計測されていませんが、筋力や機能的パフォーマンス、痛み・こわばり等の項目においては、扱う重さが軽くなったとしても、スクワットでは深くしゃがむに越したことはないと言えそうです。

私見

当施設でスクワットを指導する際は、基本的にフル 〜 パラレルを推奨しています。

少なくともハーフのスクワットに取り組むよりかは、筋肥大・柔軟性など他の項目においても様々なメリットを享受できると考えているためです。

もっとも、だからといって「ハーフはダメ」なわけでは全くなく、例えば「恐怖心があり、最初のうちは転倒防止用の椅子を後ろに置いて浅くしゃがむところから始める」とか「股関節を負傷してから間もなく、痛みで動かせる範囲が限られているため浅くしゃがむところから始める」とか、何か理由があるのであればフル 〜 パラレルを無理に狙う必要はないかと思います。

最後に

今回は「フル vs. パラレル vs. ハーフ スクワットのしゃがむ深さにおける効果の違い」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

次回作もご期待ください。



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